History

沿革

(昭和26年)

オイルパステル「ぺんてる」の誕生

古くから多くの画家たちに愛用されてきた固形描画材「パステル」。顔料純度が高いため非常に美しく、しかも変色しないため、素描に近い速さで描くことができます。しかし、顔料の定着力が弱く、定着材で保護をしなくてはなりません。そこで弊社は、パステルの長所を生かし、欠点をカバーした製品の研究開発を始め、多くの協力のもと、定着性を高めたオイルパステルの開発に成功しました。

その名は「ぺんてる」。ペインティング(塗る)の「ペン」と、パステルの「テル」を合わせたネーミングで、宮田重雄画伯により命名頂きました。1951年に発売された「ぺんてる」は、品質の良さから大きな反響を呼びました。

このように、当初「ぺんてる」は商品名でしたが、徐々に会社も「ぺんてるさん」と呼ばれるようになり、1971年、現在の「ぺんてる株式会社」へと社名を変更することになりました。

(昭和38年)

宇宙に旅立った「サインペン」

現在、一般名詞として用いられている「サインペン」。実は、これは「ぺんてるサインペン」という商品名に由来しています。

「サインペン」は、世界初の中綿式水性ペンとして、1963年に誕生しました。これまでにない新しいペンであったために、当初、国内での販売には苦戦していたといいます。そこで、1963年に出展したシカゴ文具国際見本市で、来場者にサンプルとして配布。そのうちの1本が、大統領報道官を経て、第36代アメリカ合衆国大統領リンドン・ジョンソンの手に渡ります。大統領はサインペンを気に入り、なんと、一度に24ダース(288本)を発注しました。

この話はメディアに大々的に取り上げられ、「サインペン」は大統領のペンとして、一躍、全米の人気商品となりました。 その躍進は、宇宙にまで広がります。1965年、NASAの有人宇宙飛行計画「ジェミニ計画」において、ジェミニ6号と7号がランデブーに成功。その際、船内には、宇宙飛行士が持ち込んだ「サインペン」の姿がありました。毛細管現象を利用したサインペンは、無重力空間でもインキ漏れせず、安定した書き味を確保できるのです。 現在、全世界で販売され大ベストセラー商品となっている「サインペン」。その姿は、大統領が手にし、宇宙を旅した時とほぼ変わることなく、私たちのデスクに並んでいます。

(昭和45年)

世界児童画展

ぺんてるは、1970年より、公益財団法人 美育文化協会主催の「世界児童画展」に協賛をしています。同展は、日本万国博覧会(大阪万博)会場で第1回が開催され、2019年に第50回を迎えました。世界の40を超える国と地域から、約10万点(国内約5万点、海外約5万点)もの絵画作品の応募がある、世界規模の児童画展です。

「一家に一枚こどもの絵を飾ろう」というスローガンのもと、感性豊かな子どもの成長と、美術と親しむ豊かな社会づくりに貢献することを目指しています。

(昭和46年)

「ぺんてる」の社名の由来とは?

「ぺんてる」はもともと、1951年に誕生した、新開発のオイルパステルの商品名でした。これは、ペインティング(塗る)の「ペン」と、パステルの「テル」を合わせて命名されたものでした。以後、「ぺんてる」という名前は、弊社の製品ブランド名として使われるようになります。

1963年に発売した「ぺんてるサインペン」の大ヒットや、シャープペンシル、替芯などの世界市場への導入に伴い、世界に通じる名称として、1971年に社名を「ぺんてる株式会社」としました。筆記具の総称であるペン(Pen)と、「伝える、表現する」のテル(Tell)の意味も含む、まさにぺんてるの製品や事業内容を象徴する社名といえます。