Pentel × Mural Rookies Project
01Pentel × Mural Rookies Project とは?
「Pentel ミューラル ルーキーズ プロジェクト」は、1946年に教育用画材のメーカーとして創業して以来、人々の想像力や創造性をはぐくんできたぺんてるが、創業の地・「日本橋」を起点に、ミューラルアート(壁画)を通じて世界に羽ばたく若手アーティストの発掘と支援を行う取り組みです。
日本橋で壁画スペースのあるアートホテル「BnA_WALL」などを運営するBnA、国内外の数百におよぶ壁画を制作してきたTokyoDexと共に、2024年からスタートしました。
本プロジェクトを通じて、ぺんてるは「アートを日常に」というビジョンのもと、若手アーティストに創作の場を提供し、日本橋の街に人が集う機会を創出することで、街と人をアートでつなぐミューラルアートが新たな文化として根付くことを目指します。人々の想像力や創造性をはぐくんできた文具・画材メーカーとして、アートが生まれる現場を開き、街が変わり、見る人の心が動く未来を、創業の地、日本橋から世界へと広げることで、アートを日常の中に息づかせていきます。
02Pentel × Mural Rookies Project 2025
第2回の実施となる今年は、昨年を上回る250件以上の応募の中から4組のアーティストを選出。
今年から新たに壁画制作場所となった「日本橋・江戸桜通りの工事用仮囲い」を含む、日本橋エリアの3カ所で壁画の制作を行いました。
制作過程や完成作品が、訪れる人や通行人の目に触れ、日本橋の景観の一部として街に溶け込みながら、街と人をつなぐ存在となることを期待しています。
Colors of the City / CLEMOMO


展示場所:BnA_WALL(東京都中央区日本橋大伝馬町1−1)
制作期間:2025年9月16日(月)~9月24日(水)
展示期間:2025年10月3日(金)~11月30日(日)
壁画サイズ:H6m×W6m
壁画テーマ:Colors of the City
制作アーティスト:CLEMOMO
コメント:街と人のカラー/個性がテーマです。わたしたちは似ているようで違ったり、違うようで似ているところがあります。違いのせいで争うよりも、楽しんで調和できたら良い。そんな気持ちを、似ているモチーフをペアで描いたり、それぞれが共存する様子を描くことで表現しました。また、生命力や川の象徴である蛇と人が踊るように関わる姿から、水辺の街で人々が躍動する様子も表しています。日本橋からアートを発信する、という視点に立って取り組みました。
ぺんてるさんには画材についての多くの質問に快くご回答いただきました。そして人々が見ている中での公開制作。公の空間に巨大壁画を描くとはどういうことかを全身で体感しました。この経験とつながりは、また新たな作品への意欲となっています。ありがとうございました。

CLEMOMO
カナダ人のClem Chenと日本人の根岸桃子の二人組。群馬県の中之条町を拠点に、2019年より活動をはじめる。日常生活から、個々の違いと共通点、そして相互作用を、ユーモアと共に表現する。素材と手法は、その時々の環境とアイデアに応じて選ばれる。さまざまな手段での共同制作を実験しては、予想外、コントロール外に生まれる作品に取り組む。
Sounds of the City / KOTOKO


展示場所:THE A.I.R BUILDING(東京都中央区日本橋本町3−2−8)
制作期間:2025年9月14日(日)~9月25日(木)
展示期間:2025年10月3日(金)~11月16日(日)
壁画サイズ:H4m×W9m
壁画テーマ:Sounds of the City
制作アーティスト:KOTOKO
コメント:今回いただいた「Sounds of the City 」というテーマと、エアビルがジャズにゆかりのある場所だということで、この作品のイメージに繋がりました。スラングとしてのジャズの語源には、情熱、勢い、セックスの隠語、くだらないこと、でたらめ、無駄なことなどの意味があるそうです。私の普段の制作テーマそのものだなと思い、わくわくしました。私の描いた場所は変わっていて、入り口へと続く少し狭い通路です。パッと見では全体図が把握できない、端から見ていって最後まで来た時にやっと何の絵かわかります。それが謎やストーリーを生んでいておもしろいと思いました。個性豊かなたくさんの人に助けられて完成できた壁画です。じろじろたくさん見てやってください!

制作アーティスト:KOTOKO
2001年生まれ。シュールで滑稽な情景を少し離れた視点から描きとる。2024年より本格的に制作活動を開始し、グループ展への参加をはじめ、被災地・能登でのミューラルアート制作にも携わる。同年、TokyoDexやVisiontrackが主催するアートプログラムにも参加し、活動の幅を広げている。
Connections of the City / 北林みなみ


展示場所:日本橋エリア仮囲い(東京都中央区日本橋本町1丁目)
制作期間:2025年9月17日(水)~9月27日(土)
展示期間:2025年10月3日(金)~10月31日(金)
壁画サイズ:H3m×W4.8m
壁画テーマ:Connections of the City
制作アーティスト:北林みなみ
コメント:工事現場の仮囲いは、通りすがりの人や通勤通学で通る方々の目に触れる場所なので、見た人がポジティブな気持ちになる絵を描こうと決めていました。Connections of the Cityというテーマもあり、街の小さなオアシスになるような壁画を描きました。この壁画の前に立った時、誰かの張り詰めた気持ちが、少しでも解けたらいいなと思います。普段から、「絵はどうやって社会と関わっていけるのだろう」と考えてきました。通行人の方々に見守られながら、そして、沢山の方々と関わりながら制作を進めていく日々の中で、壁画制作だからこそ描ける絵があることを発見できました。今回の貴重な経験は、これからの自分自身の絵との向き合い方に新しい視点を与えてくれたと思います。

制作アーティスト:北林みなみ
神奈川県出身。武蔵野美術大学 油絵学科卒業後、インドネシア国立芸術大学 ジョグジャカルタ校にてインドネシア政府奨学金 ダルマシスワ奨学生としてプログラム修了。
幼少期はタイ、シンガポールで暮らす。異国で経験した孤独感や疎外感を軸に、自身の内側に広がる風景を描き続けている。国内外に渡る展示活動での作品発表を中心に、書籍の装丁や挿絵、絵本制作やワークショップに至るまで、幅広く絵に関わる活動を行っている。
Connections of the City / 安眠


展示場所:日本橋エリア仮囲い(東京都中央区日本橋本町1丁目)
制作期間:2025年9月14日(日)~9月27日(土)
展示期間:2025年10月3日(金)~10月31日(金)
壁画サイズ:H3m×W11m
壁画テーマ:Connections of the City
制作アーティスト:安眠
コメント:今回「Connections of the City」というテーマで壁画を制作するにあたり、「繋がり」を意識して作図しました。中心に描かれた1匹の動物と1人の人間は、入り組んだ道の中で人種や種別分け隔てなく繋がる様子を表しています。今回の壁画制作は、今までに経験した事のない大きさで、準備段階では不安もありましたが、出来上がっていく様子を日々眺めていると、ワクワクの気持ちでいっぱいでした。制作中は、サポートして下さった皆様の応援やアドバイスを受けながら、同じルーキーの皆さんと声を掛け合い楽しく最後までやり遂げる事が出来ました。今回の企画で得た学びや、やり抜く気持ちをこれからの制作でも活かしていける様に頑張りたいです。

制作アーティスト:安眠
沖縄県出身。イラスト作家。夢の中で見ている非現実と現実が混ざり合った世界をノスタルジックで奇妙なキャラクターで描いている。幼い頃に植物の形態に興味を持ち絵を描き始め、アクションゲームやストリートな文化に影響を受け現在の作風に至る。個展を開催、グループ展に参加する等様々な活動を続けている。
壁画制作をサポートしたメンター/澁谷忠臣
ラフ画作成から実際の制作現場まで、経験豊富な壁画アーティストやミューラルエージェンシーのディレクターがメンターとしてフルサポートを行いました。
コメント:今回、異なる個性を持った素晴らしいアーティストたちを選ばせていただきました。各々のスタイル、人間性、また制作場所の条件なども異なるため、それぞれにあったメンタリングを行いましたが、皆さんが無事、スケジュール通りに素晴らしい作品を完成させてくれたことは本当に嬉しく思いましたし、私自身も皆さんからたくさんのことを学ばせていただきました。今回の経験がルーキーの皆さんにとって、とても素晴らしい機会であったと思いますし、これを機に今後も大きな壁画にチャレンジして欲しいなぁと思います。また多くのアーティストにとって、このような壁画を描く機会がより増えることを期待します。ありがとうございました!



澁谷忠臣
1973年生まれ、横浜市出身。多摩美術大学デザイン科立体デザイン専攻プロダクトデザイン専修卒。線的に再構築する独自の世界観を武器に、国境を超えて活動するアーティスト/イラストレーター。GIVENCHYのエンブレム(2008)や、NIKE AIR JORDAN CP3.IVのビジュアル(2011)など、数々のグローバルブランドとのコラボレーションを手がける。また、MIZUNOとの日本代表ユニフォーム開発(2021)をはじめ、近年も多様なプロジェクトに参加。アートシーンでは国内外で展示を行い、ジャンルを横断した表現を展開している。
03壁画制作時の提供・使用画材イメージ

スクールガッシュ
メイン画材としてお使いいただけます。木、ダンボール、布、発泡スチロール、プラスチック、石、缶など油性面以外の素材に着彩できる、アクリル樹脂系不透明えのぐです。マット調の仕上がりで乾燥後は水に流れない耐水性があります。また、蛍光色(6 色)は、ブラックライトで光るという蛍光色ならではの効果があります。

ネオセーブル
紙だけでなく壁画にもお使いいただける、ぺんてるの代表的な画筆です。独自製法の特殊毛材を使用した、水ふくみとコシの強さのバランスが良い画筆です。まとまりが良く、耐久性に優れた穂先。水彩えのぐ、アクリル系えのぐの両方に使用できます。

ぺんてるパステル(デッサン・クロッキー・コンテ画用)
壁画の下描き用の画材としてお使いいただけます。ワックス、オイルを含まないパステルです。混色、重色、ぼかしができ、水を含ませた筆でのばすと水彩画のような表現が可能です。
04お知らせ





05お問い合わせ先
Pentel x Mural Rookies Project事務局 メールアドレス:info@bnawall.com
06過去の Pentel Mural Rookies Project
07ドキュメントムービー(2024)
08ぺんてるのアート情報はこちら

ぺんてるのアート情報をお伝えするInstagramを開設しています。
ぺんてるミューラルルーキーズプロジェクトの進捗はこちらでお伝えしていきますので、ぜひチェックしてみてください。








