画材

水彩えのぐについて

水で溶いて使うえのぐは、「水彩えのぐ」と呼ばれます。

水彩えのぐの材料について

水彩えのぐは大まかに次の材料からできています。

えのぐ材料

水彩えのぐの種類・分類について

水彩えのぐには、材料の種類や量の違いによっていろいろな種類があります。
その中でも、大きく分けると耐水性の有無、透明・不透明具合で分類できます。

えのぐ分類

耐水性のないえのぐ

耐水性のないえのぐ

耐水性のないえのぐには、定着剤として水に溶けるのりが使用されています。
そのため、筆やパレットについたえのぐが乾いても、水につけておけば洗い流すことができるので、
子供でも簡単に使えます。一度塗った部分が乾いた後でも、水で濡らすとえのぐが再び溶け出すので、
作品が濡れる可能性のある場所での掲示には向きません。

耐水性のあるえのぐ

耐水性のあるえのぐ

耐水性のあるえのぐには、定着剤として乾くと耐水性になるアクリル樹脂が使用されています。
そのため、筆やパレットについたえのぐが乾いてしまうと、なかなか洗い流すことができないため、取り扱いには注意が必要となります。
一度塗った部分が乾くと、水で濡らしても、えのぐが溶け出さないので、作品が濡れる可能性のある場所でも掲示することができます。

透明水彩

透明水彩

透明水彩は、定着剤が多く含まれるえのぐです。
通常、色を混ぜるときにパレットでえのぐ同士を混ぜ合わせますが、透明水は、えのぐの透明度が高いため、重ね塗りをすることでも混色を表現できます。
例えば、赤と青で紫色を作りたいとき、パレットで赤と青のえのぐを混ぜてもできますが、透明水彩は赤を塗った上から青を塗り重ねることもできます。
下に塗った色を隠すことが出来ないため、出来上がりを予想しながら塗る必要があるので、着色の難易度が高いえのぐです。
色の濃淡や、にじみ、ぼかしなどを出しやすく、透明感や奥行きのある作品を作るのに向いています。

不透明水彩

不透明水彩

不透明水彩は、顔料などの固形分が多く含まれるえのぐです。
不透明水彩は下地に覆い隠す力(隠ぺい力)が高いので、下地に色画用紙を使っても、えのぐそのものの発色を生かすことができます。
また、下に塗った色は上から別の色を塗ることで隠すことができます。
一方で不透明水彩は定着剤が少ないため、薄めすぎると顔料がこすれ落ちやすく、厚塗りしすぎるとひび割れしやすくなります。
塗りむらが出にくく、明るくマット調な色彩になるため、ポスターやデザイン画を作るのに向いています。

半透明水彩

半透明水彩

透明水彩と不透明水彩の間の配合バランスのえのぐです。
水を多く、えのぐを薄めに溶くと透明調になり、影や濃淡がつけやすくなります。
水を少なく、えのぐを濃いめに溶くと不透明調になり、上から色を重ねることで書き損ねた箇所の修正ができます。
透明調と不透明調のどちらの表現もできるえのぐなので、汎用性が高く、学童用の絵具として広く使われています。

関連するよくあるご質問

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えのぐを快適に使うには。水との割合。

えのぐと水の割合は、「えのぐと水は2:1程度で薄めて使うのが適量です。」 なお、布描きえのぐについては基本、「えのぐと水は2:1程度で薄めて使うのが適量です。」となりますが、描画する生地により下記を参考に水加減をお試しください。 ■FFPCシリーズの場合 こちらのページの「布の選び方、使用に関するご注意事項」にございます表ををご参照ください。 ■FFWEシリーズの場合 下記表をご参照ください。

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水彩えのぐはどこに塗れるの

えのぐ:水=2:1の割合でえのぐを溶き、筆で広げた場合にえのぐがはじかれずに塗れるものは下記のとおりです。 ※水に濡れたり強くこすったりすると、色落ちしたり剥がれたりする場合があります。 ※えのぐを薄めすぎると、「○」の塗布面でもはじかれて塗れない場合があります。 ※表面の加工状態や汚れ具合によっては、「○」の塗布面でもはじかれて塗れない場合があります。

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共同用えのぐの塗れる面積について

えのぐ:水=2:1の割合でえのぐを溶き、画用紙に平筆で塗り広げたときの、製品1本で塗れる面積も目安は下記のとおりです。 ※あくまでも「画用紙」に塗り広げたときのデータになりますので、実際のご使用においては差が生じます。 ※2度塗りする場合は、塗れる面積はさらに半分になります。 ※ゆびえのぐ(WHG)は水を加えず、原液の状態で画用紙に手で塗り広げたときの面積となります。